入居者とのコミュニケーションで満室経営を実現!

アパート経営で満室を維持し、さらにテナントリテンションを高めるには、独自のアプローチが必要です。この記事では、テナントとのコミュニケーションから始まる入居者の満足度向上や、ウェイティングのメカニズムについて詳しく解説します。

石川龍明の賃貸経営レッスン[メソッド2]~テナントリテンションとウェイティングとは

賃貸経営コンサルティング・石川龍明先生が教える、満室経営の成功のカギ。大人気セミナーのすぐに経営に活かせる実践的な内容を、テーマごとにブログ&動画で伝授します。
今回は、成功大家に変わるペンタグラムから、ステップ3の「テナントリテンション」とステップ4の「ウェイティング」について解説します。

テナントリテンションとは

テナントリテンションとはなんでしょう?
あなたのアパートが8世帯だったら、1億ちょっといる人口の中から8人が住んでくれているのです。せっかく入ってくれた入居者様に、どうしたら長く住んでもらえるかを考えるのがテナントリテンションです。

長く住んでもらうためには、アパートの外観、収納、設備など、他とは違うハードの部分。そして、オーナーと入居者の緩いコミュニケーションも必要です。
例えば、
「ここのオーナーさん、たまに掃除に来ているけど、挨拶をするといつも明るく挨拶を返してくれるんだよね」
というのもありだと思います。

テナントリテンションにつながる緩いコミュニケーション

あるプリマのオーナーは、共有スペースにマガジンラックを用意しました。女性専用ということで毎月、ファッション雑誌を8冊くらい置いているのです。お金を出してまでは買わないけれど読んでみたい、というような雑誌を選んでいるので、入居者の方にとても喜んでいただいています。

別のオーナーは毎月、100円ショップにあるような安いものですけれども、少し自分が手を添えてプレゼントしています。父の日などは折り紙でジャケットを作って、「父の日だから、たまには電話をしてあげてください」という手紙を入れたそうです。

また、クリスマスにひざ掛けを贈ってあげたり、ディズニーのペアチケットを贈ってあげたりするオーナーもいます。1人1人の誕生日にプレゼントをすると、個人情報が気になりますし、もらう側も負担になりますけれど、クリスマスなら年に1度だし嬉しいですよね。

こういうことが緩いコミュニケーションなのです。
「良いアパートで、オーナーさんも非常にハートフルな人なんだな」
ということになり、テナントリテンションにつながります。

ウェイティングが出るアパートにするには

満室にして、テナントリテンションの仕組みを入れたら、次はウェイティングになります。

満室になると部屋がないので、もう入れません。8世帯のアパートに10世帯入れたくても無理ですよね。ただ良いアパートに入居すると、友達に見せたくなるものです。プリマアパートの入居者様のお部屋にも、お友達が遊びに来ます。
プリマに引っ越してきてくれた方のアンケート・データを見ると、70パーセント以上が前に住んでいたアパートには、満足していませんでした。会社から近い、駅から近いということで住んでいたのだけれど、プリマを見て転居を決めたそうです。

「これだけ収納が広くて、デザインがかわいくて、天井高が高くて、設備関係も良いアパートなら、7,000円、1万円高くても住みたいなと思ったので、引っ越してきました」
とおっしゃいます。そして遊びに来たお友達からも、
「自分が住んでいる部屋より7,000円くらい家賃が高いけど、ここが良いので、今は満室だけど1室空いたら、私に教えてとオーナーさんに言っておいて」
と頼まれるそうです。

誰かに教えたい、話したいと思わせる

広告や集客には、空中戦と地上戦というテクニックがあります。空中戦はインターネットでの情報発信ですが、誰かに話したいと思わせるというのはクチコミ伝染という地上戦です。

例えば海外旅行に行って、お気に入りのお財布を買ってきたとします。そのお財布は日本では高価だけれども、海外では手ごろな値段でした。そうすると
「海外でこんなに安く、本物が買えたのよ」
と言いたくなりませんか? 良いものを手にすると、誰かに話したくなりますよね。

お部屋も同じです。良い部屋に住んだら誰かに見せたい。そのお部屋を見た人が、住んでみたいと思う。満室でも空くまで待っている。これがウェイティングです。
全員が全員、空いたら入るわけではないかもしれませんが、この人たちとLINEとかメールでつながっていれば、空室ができたときに連絡ができます。
これからは、そういう情報収集をする人も増えてくるでしょう。

ウェイティングから安定経営というゴールにつなげる

あなたのアパートに住んでいる方たちが、長く住んでくれるにはどうしたら良いか。そういったことを考えて、満室にしてください。そして前回も解説しましたが、満室になってもトラブルはいろいろあります。そのときにどうすれば良いか、マニュアルにしてください。
そして良い入居者さんたちが長く住んでくれれば、お友達が寄ってきてウェイティングができます。
それがステップ5の安定経営、ゴールにつながるのです。

 

空室対策、満室対策、テナントリテンション対策、ウェイティング対策、そしてゴールの安定経営。これが成功大家のペンタグラムです。
2回にわたってお伝えした「成功大家に変わるステップ」を、もう1度おさらいして、満室経営を維持してください。

この記事は女性専用アパート「プリマ」HPのブログから転載させていただきました。
Marusei Livingでは不動産をお持ちの皆様のためにお役に立つ情報を発信しています。お悩みやお困りのことがありましたら、Marusei Livingにご相談ください。

記事を書いた人:石川 龍明

「横濵快適住環境研究所」代表、不動産活用コンサルタント。賃貸経営で一番問題となる『空室対策』のプロフェッショナルとして、多くの地主・家主・資産家様の悩みや問題点を解決。全国でセミナーを開催するほか、リノベーションブランド『DRAGON VINTAGE』などのプロデュースを手がける。ニックネーム 龍(りゅう)さん。http://www.shin-chintai.com