収益改善の秘策!アパート内部の修繕ポイント解説

アパート経営において、物件の内部修繕は欠かせません。しかし、どこを、どのタイミングで修繕すれば良いのか迷うこともあります。エアコンや水回りから間取りの変更まで、具体的なポイントを解説します。

アパート内部の修繕は、どこが、どんなタイミングで必要?

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室内の設備、内装、間取りを見直す目安は?

どんな建物でも、古くなれば修繕が必要です。では具体的に、どこを修繕すればいいのか考えてみてください。
それは大きく分けて2つ。アパート内部と物件の外回りです。
今回はアパートの内部修繕について解説します。

アパートの内部というのは、入居者様が住んでいるそれぞれのお部屋です。経年によって住宅設備の入れ替え、内装の貼り替え、間取り変更などが必要になります。
では、どのような修繕が必要なのか。発生箇所と時期について具体的にご説明しましょう。

エアコン、給湯器の寿命は10年を想定

住宅設備としてはエアコンと給湯器があり、寿命は10年程度です。
また入居者様の使い方にもよりますが、7年から10年くらいで不具合が発生する確率が高くなります。
毎日の生活に関わるライフラインですから、何かあったら、もちろんすぐに交換が必要です。ですから、なるべく早く対応ができるように管理会社とルールを決めておくと良いでしょう。例えば
「エアコンが壊れた場合、費用が8万円を超えるようなら相談してほしいが、8万円以下でできるならすぐに交換する」
という形にしておけば、対応スピードも変わってきます。

水回りは「まだ使える」ではなく「気持ち良く使える」が基準

キッチン・バス・トイレなどの水回りも、10年程度で不具合が出てきます。
これも入居者様の使い方によって異なりますので、退去したあとでも問題なく使えるケースもありますが、10年以上経っていたら交換した方が良いです。
シミがついていたり、汚かったりすると、
「このアパート、気に入っているんだけど、お風呂が汚くて嫌なのよね」
と、入居が決まらないこともあるからです。
古くても使える設備と、入居者様が喜んでくれることは、まったく違う次元の話です。それを頭に入れておいてください。

配管関係は15年以上で臭いやつまりが発生

キッチンやバス・トイレなど、水回りの設備だけを新しく入れ替えても、給水や排水のなどの配管が劣化していると、さまざまなトラブルが発生します。とくに15年以上経過している場合は、臭いやつまりが発生することもあるので要注意です。
また配水管のつまりは、室内だけでなく共用部分にまで達している可能性もあります。そうなると修繕費もかさみますので、リフォームの際に交換すると安心です。

こういった費用を抑えるためには、比較をすることをお勧めします。
あるオーナー様は排水がつまったので、つまり具合の確認を2社から見積もりをとったそうです。すると1社が18万円、もう1社が6万8,000円だったといいます。そこで、どんなことをするのか聞いたところ、どちらも同じように配管にカメラを入れてつまり具合を見るとのこと。このように業者によって、金額に大きな開きがあるのです。

今は、なんでも比較サイトがあります。配管のつまりも比較サイトがありますので、1社だけではなく2~3社で見てもらってから、結論を出した方が良いでしょう。また、いろいろな業者から話を聞くことによって知識が増えるというメリットもあります。

クロスの張り替えは5年から8年を目安に

次に内装の塗り替えです。こちらも入居者様がどんなライフスタイルかによって違ってきますが、目安は5年から8年くらいだと考えてください。どんなにきれいに使っていても料理や家具の移動、室内に差し込む光など、日常生活におけるさまざまなことが原因で、汚れや傷が発生するからです。

ちなみにプリマアパートは禁煙です。禁煙だと入居者が限定されてしまうのではないかと思うかもしれませんが、それは昔の話。今は時代が違います。禁煙だから入居したいという入居者も増えているのです。
また喫煙を認めてしまうと、タバコを吸ったことによってクロスが汚れても日常生活に伴う汚れになってしまします。つまり、どれだけヤニが付いてようが、張り替えはオーナー様が負担することになるのです。しかし禁煙にしておけば、
「禁煙の部屋でタバコを吸ったのが原因でクロスが汚れました」
と、入居者様に請求することもできるので費用を抑えることにつながります。

15年経ったら間取りの変更も視野に入れる

最後は間取りの変更です。あなたが所有しているアパートは時代に合った間取りなのか。それを入居者様の退去時に見直してください。

以前は間仕切りがたくさんあって部屋が多ければ、家賃を高くできたなどということもありましたが、それも時代が違います。今はシンプルなライフスタイルが主流ですし、狭い3DKより広い1LDKです。そしてテレワークが増えているので、そのための部屋があった方が良いというニーズもあります。
ですから築15年くらいを目安に、人気のある間取りなのか、求められているレイアウトなのか考えるようにしてください。

 

アパート経営においては、どこを、どのタイミングで修繕すればいいのかを知っておくことで、物件自体が長持ちしますし、入居者様の満足度向上にもつながるのです。

↓こちらの内容は、石川先生の動画でもご覧いただけます。↓

この記事は女性専用アパート「プリマ」HPのブログから転載させていただきました。
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記事を書いた人:石川 龍明

「横濵快適住環境研究所」代表、不動産活用コンサルタント。賃貸経営で一番問題となる『空室対策』のプロフェッショナルとして、多くの地主・家主・資産家様の悩みや問題点を解決。全国でセミナーを開催するほか、リノベーションブランド『DRAGON VINTAGE』などのプロデュースを手がける。ニックネーム 龍(りゅう)さん。http://www.shin-chintai.com